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MAMALAID RAG - MAMALAID RAGの約1年半ぶりとなる新作『So Nice』。アーティストとしての本質を持ち続ける彼から届く、普遍的なポップ・ミュージック。

MAMALAID RAG

MAMALAID RAGの音楽を初めて聴いたのは、'02年の春。場所は新宿LOFTというライブハウスだった。当時は3ピース・バンドだったのだが——その後ドラマーとベーシストが脱退し、現在のメンバーは田中拡邦ひとり——'60〜70年代のロック、ブルース、ポップスをルーツにした彼らの音楽はすでに“オーセンティック”としか言いようがないクオリティを備えていた。 

その後もオーガニックな手触りのサウンドを追求してきたママラグ。1年半ぶりとなる新作『So Nice』でも田中は、決してトレンドに左右されない、まさに普遍的なポップ・ミュージックを表現している。前作『Day and Night Blues』ではネイティブなサウンドを志向していたが、今回は緻密なアレンジを施すことで、爽やかな空気が吹き抜けるようなポップスへと導いている。

残念ながら現在のシーンは、歴史の流れや音楽的な意図がほとんど感じられず、一時的な効果を求める楽曲ばかりが目立つ(とりあえず踊れればいい、とか)。イベントやアミューズメント・パークを飾るアイテムのように、ただ消費されるだけの楽曲で埋め尽くされる現代において、タイムレスな魅力を持ったMAMALAID RAGの音楽は本当に貴重だ。好きな音、好きな曲を選ぶことは、その人の生き方に直結している。だから、できるだけ質の高いものを聴きたい——ママラグを聴いているといつもそう思う。