TOPWHAT's IN? tokyo SUPER BEAVER 彼らの不屈の...

SUPER BEAVER 彼らの不屈の魂に触れた気がした、横浜アリーナでの無観客生配信ライブ。 “無敵さ”を身につけたパフォーマンスを振り返る。

SUPER BEAVERが12月8日、9日と2デイズに渡り、横浜アリーナで無観客生配信ライブを行った。初日は中止を余儀なくされた全国ツアー「続・都会のラクダTOUR 2020〜ラクダの前進、イッポーニーホー〜」のチケット払い戻しを希望しなかった人を対象とした限定配信ライブとなり、2日目はYouTube公式チャンネルで無料配信される。今のSUPER BEAVERの人気を考えれば、横浜アリーナ2デイズは即完売だろうし、バンドも満杯の観客の前で演奏したかったことだろう。コロナ禍ゆえの苦渋の選択だろうが、それならば最大限に間口を広げ、ファンはもちろんのこと、未知のリスナーに出会える可能性に活路を見出したのではないだろうか。実に彼ららしい英断である。

場内に入っても、観客が一人もいないアリーナはひんやりとした独特の空気が流れていた。正直に言うと、会場が大きいだけに寂しさは倍増する。

SUPER BEAVER WHAT's IN? tokyoレポート開演20時、渋谷龍太(Vo)、柳沢亮太(G)、上杉研太(B)、藤原”32才”広明(Dr)のメンバー4人を後方からライトで照らす幻想的な演出の中、ジャラーン!というギターの音色を皮切りに、「ひとりで生きていたならば」でスタート。無観客も影響しているのだろうか、歌声と演奏はクリアに響き渡り、歌詞の一語一句がより一層胸に沁み込んでくる。ミディアムな曲調から一転、藤原が激しいビートを刻むと、「突破口」へ。今年10月に出た最新シングル「突破口/自慢になりたい」収録曲にもかかわらず、既にアンセム感漂うオーラを放っていた。<今をやめない>と連呼する歌詞も、今を生きる多くの人たちの背中を押す応援歌のよう。

SUPER BEAVER WHAT's IN? tokyoレポート「初の無料配信・・・ほんとのこと言いますと、無料ってどうなんだろうって。お金を取って然るべき活動をしていると思ってるから。ただ、今年は嫌なことの方がもしかしたら多かったかもしれない。だったら、年末の最後に良いことがあってもいいんじゃないのかって。広げたいのは認知ではなく、間口です。欲しいのはお金ではなく、あなたの時間でございます」と渋谷は長めのMCを挟む。個人的にも横浜アリーナで無観客生配信2デイズと聞いたときは半ば信じられなかった。けれど、ネガティヴな出来事があったなら、それを埋め合わせるだけじゃなく、補って余りあるほどのポジティヴな出来事で返したい。そのバンド側の心意気が何よりも嬉しい。

今年結成15周年で「メジャー再契約」を勝ち獲ったSUPER BEAVER。山あり谷ありのバンド人生においてもマイナスな事が起きたら、さらなるプラスを求めて奮起してきた軌跡がこうした行動を取らせるのだろう。彼らの歌詞と曲調に元気や勇気を貰うのは、そうした生き様が反映されているからに違いない。