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SixTONES ニューシングルは初の映画主題歌。至極のポップソングであり、ラブソング。 収録曲も含め彼らの新たな歌声の魅力を紐解く。

SixTONES(ストーンズ)の勢いが止まらない。2021年1月に1stアルバム『1ST』からたった1ヵ月という短いタームでリリースされ、早くも通算4枚目となるニューシングルとなる「僕が僕じゃないみたいだ」。アルバム『1ST』には、まず、全形態共通で「Imitation Rain」「NAVIGATOR」「NEW ERA」というシングル3曲に加え、新曲7曲の計10曲が収録されていた。そして、初回盤Aには、ジャニーズJr.時代のオリジナル楽曲を5曲、初回盤Bにはメンバー二人ずつのユニット曲を3曲、通常盤には新曲2曲(1stシングルのカップリング「Telephone」のニューバージョンを除く)を収録。全3形態で20曲、アルバムに収録されていないシングルにカップリングとして収録された10曲を合わせて、CDデビューからの1年間ですでに30曲をリリースしていることになる。ここに新曲4曲が加わることになる。楽曲の制作ペースとしてはかなり早い方だろう。

その上、彼らはリリースごとに新たなジャンルに挑戦しており、新鮮な驚きを与えてくれる。アルバムではロック、ヒップホップ、R&B、EDM、ポップミュージックとジャンルの垣根を軽々と越えて、彼ら独自の感性でオリジナルの世界観を構築していた。あらゆるジャンルを網羅しながらも、デビュー1年目の時点では、アグレッシブでヘヴィーなラウドロックが“ストーンズらしさ”の大きな幹になるのではないかと予想していた。しかし、ニューシングルにはミクスチャー系のラウドロックは1曲も見当たらない。衣装もずっと黒だったが、爽やかな白になっている。改めて、彼らがジャンルという記号性から解放されているグループなのだと再認識させられた思いがした。

まず、表題曲はメンバーの松村北斗と森七菜がダブル主演を務める映画『ライアー×ライアー』の主題歌となっている。映画は、ギャルメイクで女子高生のフリをした恋愛経験のない地味な女子大生の姉が無愛想でイケメンで女癖の悪い同じ年の義理の弟に惚れられてしまうラブストーリー。<ウソから始まる、ありえない恋>を描いた映画の内容とリンクするように自分らしくいられないもどかしさを“ウソ”で繕おうとしてしまう男心を歌ったラブソングとなっており、歌詞には<愛に咲いた花の名前はLiar>というフレーズも入っている。バンドサウンドが基調で、ストリングスやホーンを効果的に使用。聴き心地はこれまでになくポップであり、サビの一部から始まり、1A〜1B〜1サビ、2A〜2B〜2サビ、Cメロをはさみ、サビを2回繰り返すという王道のJ-POPの構成となっている。細かく見ていくと、歌い出しは劇中で義理の弟を演じる松村が担当。ジェシーと森本が1A、京本が1Bで田中が下ハモを担当。サビの前半が6人のユニゾンとなり、後半は高地で京本が上ハモを重ね、2Aの田中につなぐ。多くのグループでは、音源においては、主メロを歌うメンバーが自分でハモを重ねるか、プロのシンガーがコーラスとして参加することが多いのだが、彼らはファルセットも含む難解なメロディラインでも軽々と自分以外のメンバーの歌声に美しいハモを重ねることができる。また、メンバーによってそれぞれ感情の込め方にも違いがある。恋をしてしまったことによって、「僕が僕じゃないみたいだ」という状態に陥ってしまった自分を受け入れるのか、それともまだ戸惑いの最中にいるのか。果たしてどんな思いで歌っているのか。鏡を使ったMVの表情と合わせて確認してみて欲しい。